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「サクラノ刻」对话选摘(2)

Published: at 02:58

静流:「なんだこりゃ?」
葛籠の中には、古い和帳と帳簿と、雑誌の記事の切り抜きらしい紙が、まとめて入っていた。
美術記事の切り抜きは、経年ですっかり色褪せているが、写真つきで展覧会を紹介しているようだった。
和帳と帳簿は、かなり古そうだ。江戸時代や明治時代の物と言われても、おそらく納得できるだろう。
静流:「でも葛籠はわりかし新しいものだよなぁ」
それなりに使用感はあるが、葛籠はおそらく数十年も経っていない。
私は雑誌の切り抜きを読んでみる。

静流:「なになに?」
静流:「ジャポニスムの熱狂~パリの生活を彩った日本の美~」
静流:「弓張市立博物館にて開催中の本展は、1878年のパリ万国博覧会に象徴されるパリにおけるジャポニスムの熱狂を……」
当時フランスで盛んに輸入された美術工芸品や、印象派の絵画、また浮世絵や印象派を題材としてフランスで作られた陶磁器を通して、多角的に紹介している。
静流:「本展覧会は4章からなる構成で、『1章:応接間~家族の肖像~』『2章:サロン・ジャポネ~女たちの蒐集~』『3章:書斎~男たちの蒐集~』『4章:ダイニング~パリを魅了した陶磁器たち~』となっている」
静流:「この展覧会の見所のひとつは、印象派や同時代の絵画をもとに、当時の美術・工芸品を用いて再現した“部屋”である」
静流:「『1章:応接間~家族の肖像~』では、ルノワールの代表的な肖像画である『シャルパンティエ夫人と子どもたち』の部屋を」

シャルパンティエ夫人と子どもたち
シャルパンティエ夫人と子どもたち

静流:「『2章:サロン・ジャポネ~女たちの蒐集~』では、印象派ではないが、同時代でいち早くジャポニスムをモチーフとして取り入れたジェームズ・ティソの『日本の工芸品を眺める娘たち』の部屋を」

日本の工芸品を眺める娘たち
日本の工芸品を眺める娘たち

静流:「『3章:書斎~男たちの蒐集~』では、エドゥアール・マネの『エミール・ゾラの肖像』の部屋を、それぞれの絵を元に再現している」

エミール・ゾラの肖像
エミール・ゾラの肖像

静流:「部屋に飾られた個々の工芸品を楽しんだあとは、見比べやすい位置に飾ってある元になった絵と、再現された部屋とを、見比べてみるのもいいだろう」
静流:「『4章:ダイニング~パリを魅了した陶磁器たち~』は、他の部屋とは異なり、19世紀の実在したダイニングが元になっている」
静流:「テーブルに並べられたテーブルウェアは、画家でありエッチング作家のフェリックス・ブラックモンが手がけた≪ルソー≫シリーズを中心にセッティングされている」

费利克斯·亨利·布拉克蒙德(FélixHenri Bracquemond)是法国画家,蚀刻师和版画家。他在版画复兴中发挥了关键作用,鼓励爱德华·马奈,埃德加·德加和卡米耶·毕沙罗等艺术家使用这种技术。他还为许多法国工厂设计了陶器,这标志着日本主义在法国的开始。

静流:「≪ルソー≫シリーズのモチーフの大半は北斎漫画から引用されており、食器の近くには、判明している元絵も併せて展示されている」
静流:「フェリックス・ブラックモンには、フランスの美術家として浮世絵を最初に『発見』したという逸話があり、日本美術を研究する美術家や評論家たちのグループにも創立から関わっている」
静流:「マネやボードレールとも友人で、第一回印象派展にも出品し、印象派の画家や、彼らを評価した批評家とも親交があった」
静流:「ブラックモンは、日本美術品の熱心な蒐集家でもあり陶磁器会社を経営するシャルル・ダビランドと出会い、ダビラント社の絵付けやデザインの中心になるオートゥイユ工房の芸術監督に就任する」
静流:「フェリックス・ブラックモンってたしか銅版画家だったっけなぁ。陶磁器だと、どっちかというかオートゥイユ工房の指揮をしていた事で有名だけど」
あれだよな。輸入された磁器を包んでた『北斎漫画』を見て驚いた有名な逸話が、たしかこの人だった様な……。
静流:「ダビラント社って、アメリカ人のダヴィッド・ダビランドがフランスのリモージュに作った工場だよなぁ」
静流:「ここに出てくるシャルル・ダビランドはダヴィッドの息子で、ダビラント社の事業を継承し拡大させた人物だよね」
ダビラント社はリモージュ磁器を語る上では決して外せないというか、むしろその黄金期を作り上げた会社だ。
なのでこの辺りはそれなりに知っている。


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